Cosmos Ⅳ& Ⅷ

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新工作

波乃久里子・喜多村緑郎・大和悠河が開幕に向け意気込みを語る 5年振りの再演『糸桜 ~黙阿弥家の人々 ふたたび~』



波乃久里子喜多村緑郎大和悠河の初演キャストがふたたび顔を揃え、深い感動を呼んだ『糸桜(いとざくら)』が5年振りに『糸桜 ~黙阿弥家の人々 ふたたび~』として再演される。この度、2021年11月29日(月)の開幕に向けて、作品ゆかりの石燈籠の前で三人が意気込みを語った。

2016(平成28)年1月に三越劇場で上演された『糸桜-黙阿弥家の人々-』は、歌舞伎の名作者・河竹黙阿弥の膨大な作品群を生涯を懸けて守り抜いた一人娘の糸を中心に、人と人との絆を描いた心温まる舞台として高い評価を得た。糸の奮闘を描いた河竹登志夫の「作者の家」を原作に、新派文芸部の齋藤雅文が新作として書き下ろした作品で、「作者の家」を守る糸、「作者の家」の養子となる繁俊、「作者の家」に嫁ぐみつの三人が三者三様の想いを胸に抱きながら、ぎこちないながらも親子として心を通わせていく、笑いあり涙ありの感動作として再演を求める声が上がっていた。
この度、『糸桜』の脚色・演出をつとめる齋藤雅文が立ち上げた演劇ユニット「新派の子」の企画として『糸桜』“完全版”ともいえる再演が決定し、11月29・30日の二日間限定で上演される。
5年前の初演の際、ゆかりの石燈籠の前で撮影したことにちなみ、ふたたび同じ場所に集まった三人が初日に向けて意気込みを語った。なお、石燈籠は黙阿弥家で代々大事にされてきたもので、現在は歌舞伎座の屋上庭園にある。

波乃久里子は「5年振りにね、ここに三人で立ちましたでしょう。みんなそれぞれの思いが顔に刻まれている。人生の重みっていうんでしょうかね。いい5年間だった気がするんです。私の大好きだった『糸桜』をもう一回再演できるということはものすごく嬉しいですし、成功したら、これは何回も何回もやらせていただいて、私たちのレパートリーにしたいですよね。こんなにいい作品に出会うことって珍しいんです。感謝ですよね」と想いを述べた。
初演は歌舞伎から新派へ移籍し、新たなスタートとなる記念碑的な作品となった喜多村緑郎は「(脚本・演出の)齋藤さんが丁寧に当て書きしてくださったオリジナルから5年が経ち、より深く感動してもらえるような作品になりました」と自信をみせ、稽古の充実さをうかがわせた。
初めての新派出演だった大和悠河は「5年前に『糸桜』に出会ったことが本当に嬉しくて、大好きな作品で、再演されたらいいなとは思っていたんですけど……再演されたら呼んでもらえないと思っていたので、またみなさんとご一緒させていただけることが、本当に嬉しいです」と喜びを表すと、親子を演じる三人は和気藹々とした雰囲気で、本番への期待を感じさせた。

波乃久里子の主演により、2016(平成28)年1月三越劇場で上演された『糸桜-黙阿弥家の人々-』。
歌舞伎の名作者・河竹黙阿弥の生誕二百年記念に書き下ろされた新作で、亡き父黙阿弥の作品を守るために生涯を懸けた一人娘・糸を演じる波乃を中心に、人と人との絆を描いた心温まる舞台は高い評価を得た。新派文芸部の齋藤雅文による書き下ろしは、役者それぞれの個性を最高の形で発揮させる究極の当て書きがなされ、父の作品を守るために生涯独身を貫く糸を演じた波乃は、名優・十七代目中村勘三郎を父に持つ波乃自身と重なり合う、まさに“虚実皮膜”の演技で賞賛を浴びた。

『糸桜 ~黙阿弥家の人々 ふたたび~』ビジュアル  撮影:永石勝

また、喜多村緑郎(当時 市川月乃助)の新派入団第一作としても話題を集め、新劇の世界から歌舞伎の作者の家を嗣ぐこととなる繁俊を熱演。歌舞伎界から新派へ移籍したその姿と重なり、新たなスタートの門出を祝う記念碑的な作品となる。今回は繁俊の息子で、本作の原作者でもある河竹登志夫との二役に挑む。さらに、宝塚歌劇団の元宙組トップスター・大和悠河が新派に初めて出演し、日本橋の大店のお嬢様から作者の家に嫁ぐみつを好演。三者三様の思いが時にぶつかり合い、すれ違い、そして融合する……ゲームのように目まぐるしく変わる三つ巴の力関係に、観客はハラハラドキドキする笑いあり涙ありの舞台となった。初演の上演中にはすでに再演を望む声が多く上がり、初演から5年の月日を経た今、初演と同じ三人がふたたび集まった。
コロナ禍で様々なことが制限され、心と心のふれあいの重要性が高まりを見せる中、5年振りに帰ってくる魂を揺さぶる感動の名作を楽しみにしよう。

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